今回は胡座縛り(あぐらしばり)の具体的な緊縛方法の解説になります。
ここで紹介するのは、胡座縛りの基本的な縛り方で、比較的簡単な方法になります。
簡単とは言え、拘束効果は絶大で、前項で説明した後手縛りなどと組み合わせると、相手は身動き取れなくなってしまいます。
また、胡座縛りのまま仰向けに寝かせてしまえば、股間部を隠す事は出来ませんので、SM緊縛プレイとしても楽しみ方が大きく広がる縛り方です。
さらに、シンプルな縛り方ですので、縛る側のテクニック次第で応用をきかせる事もたやすい為、覚えておくと非常に重宝します。
前項の後手縛りの時と同じく、イラストを交えながら解説して行きます。
【STEP1】
まずは、相手に胡座の体制で座ってもらいます。
この時に、注意しなくてはいけないのは、股関節や膝関節に障害を持っていて胡座座りが出来ない人がいる事です。
短時間であれば大丈夫な人でも、少し時間が経過すると膝に痛みを覚える人もいます。(脚を伸ばす時に始めて感じる人もいる。)
縛る前に、相手の体調をよく聞いて、もしも何かしら問題がある事が分かったら、無理をしないでM字開脚などの別の縛りを選択するようにして下さい。
ここで、実際に縛り始める前に両足に飾り縄として「屈脚固定縛り」を施す場合もあります。
【STEP2】
(前提として、使用する縄は中心で2つ折りし、その折った部分から使用します。)
まずは、縛りの起点を作ります。この場合の起点は、足首の部分になります。
両足首に縄を2重に巻き付けます。この時、後で困る事になるので、かなり緩めに縄を巻き付けて下さい。
指が4本程度入ってしまうくらい緩くて構いません。
前項の「後手縛りの縛り方」では、この起点の作り方を省略しましたが、縛る対象が手首と足首の違い、それと縄の締め付け程度の違いというだけで、基本は同じです。
【STEP3】
縄を2つ折りにした側を、もう一方の伸びた縄の背後を巻き取るように絡めて行きます。
絡めた縄を、そのまま足首に巻き付いている縄にくぐらせ、足首に巻き付いている縄を全て束ねるようにします。
この過程は、2章02項「実際の緊縛での原則・概念」ページの「1.強さが勝手に変化しない縛りを意識」で記述した内容に順じており、縄の締め付け具合が不用意に変化しないようにしています。
【STEP4】
縄を結びます。
普通の堅結びで構いませんが、その場合は後で解くときの事も考慮して下さい。
これで、胡座縛りの起点が作れた事になります。
【STEP5】
余った縄を、相手の腹部の背後を通して前面に戻して下さい。
今回の例では、腹部と足首の連結を示していますが、既に上半身に「後手縛り」などを行っている場合、その胸元の縄と連結する事もあります。
さらに、より厳しい縛りを求めて、首に縄を架ける場合もあります。しかし、首は神経や血管の集中している部分でもあり、大きな力が出せる脚と繋げるのは、危険が増す事を理解して下さい。
【STEP6】
前面に持ってきた縄を、足首に巻き付いている縄に通します。
決して腹部に縄を巻き付けて、締め付けているわけではない事にお気づきになると思います。
【STEP7】
足首を通した縄を、再度腹部背後を通し、再び前面に戻してきます。
腹部とは言え、縄を2重に通して肌との設置面積を増やし、力が狭い部分に集中してかからないようにしています。
2重にかけた縄のテンションは、それぞれ同程度になるようにして下さい。
【STEP8】
前面に戻した縄を、再び足首に巻き付いている縄に通します。
これで、足首に巻き付けた縄を、かなり緩めにした理由が分かってもらえると思います。
この腹部からの縄を足首の縄に通す時、相手に上半身を足に近づけてもらうようにする事で、最終的な拘束感を調整出来ます。(その都度、縄のテンションは調整して下さい。)
【STEP9】
足首を通した縄を、腹部から足首に伸びている縄の下をくぐらせます。
この時、下からではなく、上からにすると、見た目があまり宜しくなくなりますので、ご注意下さい。
胡座縛りの場合、縛られた側も、その縄筋が見れる状態ですから、見た目は重要になります。
【STEP10】
腹部から伸びた縄の下をくぐらせたら、その腹部から伸びた縄をまとめるように縄を巻き付けていきます。
こうする事で、身体への負担を最小限に拘束感を増していきます。
この縄を巻き付けるという手段は、緊縛を行った場合に余った縄を処理する為の常套手段ですが、この縛り方の例の胡座縛りでは拘束感への影響がとても大きくなります。
【STEP11】
余った縄を全て巻き付けて、最後に縄尻を腹部から伸びた縄に挟み込んで終了です。
縄の最後で、また何処かに結びつけるわけではありません。
(この時、1-5章で説明したように縄尻の処理をしている事が前提です。)
ここまでで、よほど大柄な相手でなければ、7m縄の2つ折り(3.5m)の1本で余裕のはずです。
以上で、胡座縛りの基本的な縛りは完了となります。
しかし、このままでは少し問題があります。
次に、その問題と解決方法を解説したいと思います。
「胡座縛り(基本)の問題点と解決方法」は、会員専用ページのみでの公開とさせて頂きます。
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